2025年8月 Huay Nam Khao寮訪問
2025年8月13日から20日、タイの古都チェンマイから南西に300キロ、車で約6時間走った山岳地帯にある少数民族のカレン族が住むティワタ村の子ども寮、Huay Nam Khao寮を訪問してきました。
今回は関東学院六浦小学校の児童4名とその保護者の方、小学校の教諭2名が参加されました。
そしてNPO山岳民族子供支援プロジェクトの元理事長の島田氏と島田氏が関東学院六浦小学校の教諭だったときの教え子の臨床心理士の方も参加してくださいました。
Huay Nam Khao寮には現在47名の子ども達が一緒に暮らしています。
子ども達の実家は更に山奥へ数時間行った奥地にあるため、学校に通うため寮生活をしています。
この子ども寮の寮費は年間3,000バーツ、日本円で約15,000円です。
一昨年の夏には2,500バーツだったのですが、諸物価高騰のため値上げをしたそうです。
そのため47名の子どものうち寮費の支払えない子どもが15人いるそうです。
寮費が支払えないからといってすぐに寮から追い出されることはありませんが、子ども達の方が居づらくなってしまい退寮してしまうこともあるそうです。
年間15,000円、月にすると1,250円で寮に住み、朝夕の2食(お昼はご飯だけ持っていき、おかずは学校で出るそうです)が食べられ、学校に通えます。
もちろん寮費だけでは寮の運営はできません。
今まではアメリカの団体からの支援があり、なんとか運営できていましたが、この支援が更に困っているミャンマーにシフトしてしまい2028年に支援がなくなってしまうそうです。
(本当はもっと早くに支援が打ち切られるところでしたが、ミャンマーの政情不安のため延び延びになっていました)
寮がなくなってしまうと一番困るのは子ども達です。
何とか寮を存続できるようNPO山岳民族子供支援プロジェクトでは支援をしていきたいと思っています。
もちろん、寮の先生方も色々と対策を考えています。
豚や鶏、ナマズを養殖して食費を減らしたり、現金化したりしていましたが、餌代などを考えるとなかなか元が取れません。
美容師を養成しての美容院、車の修理工場などを検討したり、素晴らしい景色をフォトスポットとしたりカフェの経営など、どれもなかなか実現しません。
そんな中、寮を卒寮した方たちが毎月100バーツの支援をしてくれるようになりました。
寮を卒寮して警察官や、教師、コーヒー農園の責任者、看護師、自動車の整備工、ホテルのパティシエや警備員になったり、保育園で子ども達のお世話をしたり、山奥の寮で働いている卒寮生など50人近くが毎月支援をしてくれています。
とてもすてきなお話しでした。

日本から持って行ったフリスビーの違う使い方??

















日本から持参したカレー粉と現地調達の野菜と豚肉でカレー作り
寮の子ども達はカレーが大好き
肉がたくさん食べられるのは年に数回しかないそうです
大鍋でのカレー作りは保護者お父様と若い先生が担当してくれました


Huay Nam Khao寮の子どもと日本の子どもがサッカーで交流しました。
日本から持って行ったサッカーボールも寄贈。

空いた時間で村を散歩。
売店で大人だけこっそりアイスクリームを食べました。
ドリアンアイスは・・・


土曜日は学校がお休みで、年齢別のアクティビティがあります。
今回は日本から来られた臨床心理士の方(左側)が中高校生に向けてうつ病にならないためのお話しをして下さいました。





日曜日は村の方々も集まり礼拝がありました
私たちも賛美歌を日本語、タイ語、カレン語で歌いました。

車で2時間ほど離れたWasota村からも子ども達が駆けつけ、歌を披露してくれました。
8月は雨季で道路がぬかるんでいて来るのが大変だったと思います。
乾季になる12月にはWasota村へも訪問したいと思います。



普段の子ども達の食事
栄養的に足りているのだろうか?

Huay Nam Khao寮より車で30分ほどチェンマイに戻ったHuay Dhin Mho寮
小さい子ども達を中心に27名が一緒に暮らしています
こちらもアメリカからの支援がなくなるそうで寮運営に苦労しています

寮の前の田んぼでお米を作っていて、寮で使う半年分くらいのお米を賄うことができますが、年によって不作の時もあり、足りないこともあります



歯ブラシやボールペン、ノートなど必要としているものを寄贈しました




みんなで日本から持って行ったあんこでお汁粉と白玉団子づくり
ここで問題が・・・
白玉団子用に買った粉が米粉、いくら茹でても柔らかくなりません(私が間違えました!!)
結局、タピオカ粉を買いに行ってもらい白玉団子を作り直しました・・・


また、参加した保護者の方がワッフルの原料と焼く道具を持ってきて下さいました。
炭火で火力が安定せず、試行錯誤されていましたが、おいしいワッフルが焼けました。

関東学院六浦小学校の保護者の方がカルピスを持ってきて下さいました。
こちらも大好評でした。



このHuay Dhin Mho寮、小さい子ども達が多いということで、参加した関東学院六浦小学校の児童をおいて大人達はHuay Nam Khao寮へ戻りました(小学校の教諭一人と一部保護者を残して)
関東学院六浦小学校の子ども達は一晩、親元を離れてHuay Dhin Mho寮に泊まりました。
全然寂しくなかったそうです・・・ 良い体験をしたね!

右側がHuay Dhin Mho寮の子ども達をお世話していただいている寮母さん 彼女もHuay Nam Khao寮の卒寮生です
お菓子を作ってくれました





翌日はHuay Nam Khao寮でもお汁粉とワッフルを作りました。
今度は間違えないようにタピオカ粉を買ってきました。
ワッフルもガスで焼いたの上手にたくさん焼くことができました。






途中から余ったタピオカ粉で・・・
こちらの方が楽しかったかも。
日本の保護者の方も

最後にみんなで記念撮影
また、来年お会いしましょう。

日本からの訪問団とHuay Nam Khao寮の先生達



子ども達が学校へ行くのをお見送り。
小学校、中学校の児童、生徒は歩いて学校へ。
高校の生徒はピックアップの荷台に乗って30分ほど離れた高校へ。
毎日、寮の先生が往復送り迎えしています。
このピックアップトラックは15年前に関東学院が125周年事業で寄贈したもの。
そろそろ買い換え時?





そして、今回の訪問では多くの卒寮生が会いに来てくれました。
Huay Nam Khao寮まで来てくれたり、途中の村やチェンマイで会うことができました。
中には15年ぶりに会う方も。
お子さんを連れてきてくれた方も。
皆さん、それぞれ健康で活躍しています。
とても嬉しかったです。